89回も続けて、いったい何をやっているんだろう(笑)
90回を前にして、続けてきた裏側の話。
「89回も書いて、まだ書くことがあるのか?」
あります。困ったことに(笑)。
ホームページのこと、メールのこと、サーバーのこと。ひとつ片づいたと思えば、また次の相談がやってきます。
現場で仕事をしていると、「これ、同じことで困っている会社もあるだろうな」と感じることが結構あります。
そんな話を書き続けていたら、今回で89回。次はいよいよ90回です。
しかし、89回も続けていると、我ながら思うことがあります。
忙しい、時間がないと言いながら、なぜわざわざ時間を作ってまで書いているのか。
答えは案外単純です。
この連載、実は営業活動です。
最初に白状しておきます。
僕は趣味だけでこの連載を書いているわけではありません。
ちゃんと仕事につなげたいと思って書いています。
ホームページを作っています。
ITの相談にも乗っています。
困ったときには、できる限り現場に出向いて対応しています。
でも、そんな仕事をしていること自体、知られていなければ相談も来ません。
会社のホームページに「IT全般をサポートします」と書いたところで、何を頼んでいいのか分からない方も多いと思います。
だから、実際にどんなことを考えて、どんな仕事をしているのか。
僕という人間が、何を大切にして仕事をしているのか。
それを知ってもらうために書き始めたのが、この連載です。
格好よく言えば情報発信。
現実的に言えば、地道な営業活動です。
書こうと思っても、書けないことの方が多い。
実は、現場で経験したことを何でも記事にできるわけではありません。
お客様の事情もありますし、当然ながら守秘義務もあります。
「これはぜひ書きたい!」
と思うような出来事ほど、具体的には書けなかったりします。
そこで、個別の事情を取り除いて、同じようなことで困っている会社にも伝わる内容に組み立て直しています。
これが意外と難しい。
専門的に書けば、一般の方には伝わらない。
簡単に書きすぎれば、肝心なことが抜け落ちる。
そして、当たり前のことばかり書いても面白くない。
僕自身、読み返してみて、
「これ、どこかのIT会社のパンフレットみたいだな」
と思えば、最初から書き直します。
せっかく自分の会社のホームページで発信するのですから、誰が書いても同じような文章では意味がありません。
書いている本人も、毎日ITに振り回されています。
ホームページの不具合、メールのトラブル、古いシステムの対応、セキュリティの問題。
普段は相談を受ける立場ですが、僕自身も新しい問題に出くわすたびに調べ、試し、考えています。
ITの専門家だから、何でも最初から答えを知っている。
そんなことはありません。
大切なのは、分からないことに出会ったとき、どうやって解決するかだと思っています。
そして、長年この仕事をしてきて感じるのは、技術的に難しい問題よりも、誰に相談すればいいのか分からないという問題の方が、案外多いということです。
専門業者に聞くほどでもない。
社内には分かる人がいない。
以前の制作会社とは連絡が取れない。
そんな話を、これまで何度も聞いてきました。
だからこそ、僕のような仕事にも出番があるのだと思います。
続けることに、特別な才能はいらない。
89回も続いたのは、文章を書く才能があったからでも、時間に余裕があったからでもありません。
仕事が忙しい日もあれば、思うように進まない日もあります。
会社を経営していれば、当然、お金の心配だってあります。
それでも、自分が経験したことや、仕事を通じて感じたことは、できるだけ残しておきたい。
そして、それを読んだ誰かが、
「うちも同じことで困っているんだけど」
と声を掛けてくれたら、それで十分に意味があります。
何より、この連載を書きながら、自分自身の仕事を見直す機会にもなっています。
お客様に伝えていることを、自分の会社ではちゃんと実践できているのか。
そんな問いを、自分に投げかけることも少なくありません。
案外、自分のためにもなっているんですね。
さて、次は90回。
だからといって、次回から急に立派なことを書き始めるつもりはありません。
僕の仕事は、会社のITに関する困りごとを一緒に解決していくこと。
大きなシステムの話もあれば、ホームページのちょっとした修正もあります。
どちらも僕にとっては大切な仕事です。
この先も、現場で感じたことを、僕の言葉で書いていこうと思います。
それにしても89回。
よく書いたなあ、という気持ちもありますが、
89回も書いて、まだ僕が何をやっている会社の人間なのか伝わっていなかったら……。
そろそろ営業方法を考え直さないといけませんね(笑)。
次回、第90回へ続きます。
