連載|地方企業のリアルIT相談室 第32回
AIに何を聞くかより、何を渡すか
先日、お客様のところでAIの話になりました。
最近はどこへ行ってもChatGPTやGeminiの話が出てきます。
「便利ですよね」
「文章作るの早いですよね」
そんな話をしているうちに、お客様がふと言いました。
「これって、どこまで入力していいんですかね?」
なるほどなと思いました。
AIの使い方を説明する人はたくさんいます。
でも、何を入力してはいけないのかを説明する人は意外と少ない気がします。
SNSのときにも、同じようなことがありました
僕がホームページやITの仕事を始めた頃、SNSが急速に広がりました。
FacebookやTwitter(今のXですね)が流行り始めた頃です。
その頃も似たようなことがありました。
子どもの名前を載せる。学校名を載せる。今どこにいるか投稿する。
みんな便利だから使う。でも、どこまで公開していいのか分からない。
そして実際に、ストーカー被害、なりすまし、詐欺、空き巣など、さまざまなトラブルが起きました。
旅行中の投稿から留守が分かってしまったり、写真に写り込んだ情報から個人が特定されたり。
当時は便利さばかりに目が向いていて、危険性まで考えている人は少なかったように思います。
だから企業向けのSNS研修や情報リテラシー研修がたくさん行われました。
「何を投稿していいのか」
「何を投稿してはいけないのか」
そんなことを勉強した時代です。
今のAIも少し似ている気がします
最近はYouTubeを見ても、SNSを見ても、セミナーを見ても、AIの活用方法ばかりです。
ChatGPT活用術。Gemini活用術。AIで業務効率化。AIで売上アップ。
便利な使い方やノウハウは本当にたくさん見かけます。
それだけAIが身近になったということなのでしょう。
実際、僕自身も毎日のようにそういった情報を目にします。
でも、その一方で、
「何を入力してはいけないのか」
「どこまでAIへ渡していいのか」
という話は意外と少ないように感じます。
AIは友達ではなく、便利な道具です
例えば会社ならどうでしょう。
見積書。契約書。顧客情報。社員の評価。会議資料。開発資料。
それらをそのままAIへ入力していないでしょうか。
個人でも同じです。
家族の話。健康の話。お金の話。将来の悩み。
AIは会話が自然なので、人に相談しているような感覚になります。
でもAIは友達ではありません。
家族でもありません。
便利な道具です。
だからこそ、使う側が判断しなければいけません。
AIに何を渡すか
最近はChatGPTだけでなく、Gemini、Claude、Grok、Copilotなど、さまざまなAIが登場しています。
これから先、もっと増えるでしょう。
そして、おそらくSNSと同じように当たり前の存在になっていきます。
使うこと自体は特別なことではなくなる。むしろ使わない方が珍しくなるかもしれません。
だからこそ大切なのは、AIを使うかどうかではありません。
AIに何を聞くかだけでもありません。
AIに何を渡すか。
その判断がこれからますます重要になっていくと思うのです。
そのAIの使い方、本当に大丈夫ですか?
「うちは大丈夫だろうか」「社員が何を入力しているか把握できていない」
「どこまでAIへ渡していいのか分からない」
そんな不安があるなら、一度確認してみるのも良いかもしれません。
売れるITサービス社では、中小企業向けの
AI利用リスクチェック
を公開しています。
顧客情報や契約書、社内資料などの取り扱い、
社内ルールの整備状況などを簡単に確認できます。
便利なものほど、付き合い方が大事
ホームページの相談に行ったのに、最後は会社の話になる。
AIの相談だったのに、最後は情報管理の話になる。
結局、ITの話をしていても最後は人の話になることが多いです。
便利なものほど付き合い方が大事。
SNSもそうでした。
クラウドもそうでした。
そしてAIもきっと同じです。
何を聞くかより、何を渡すか。
そんなことを考えた一日でした。
さてと、今日は日曜日。
便利な道具ほど、使い方より付き合い方が大事なのかもしれません。
もう少しAIとの付き合い方について考えてみようと思います。
