連載|地方企業のリアルIT相談室 第47回
営業に行っているのに、相談になってしまうんだな
最近は、自分から営業に出る時間を増やしています。
正直に言えば、待っているだけで仕事が入ってくる時代ではありません。
だから時間を作って会社へ伺い、お客様とお話しする機会を増やしています。
でも、不思議なんです。
「今日は営業だ。」
そう思って訪問しても、商品やサービスの説明をしている時間はほとんどありません。
「最近どうですか。」
そんな一言から始まって、
人が採れない。
社員とのコミュニケーションが難しい。
AIって結局どう使えばいいの?
ホームページはこのままでいいのかな。
気が付けば、会社の悩み相談になっています。
ホームページの話から始まって、採用の話になる。
AIの話をしていたら、業務の流れや社内の体制の話になる。
パソコンの入れ替え相談が、会社の将来の話になることもあります。
営業に来たはずなのに、相談を受けて帰る。
そんな日が本当に増えました。
もちろん、その場で仕事になることもあります。
でも、「今日は何も受注できなかったな」という日もあります。
昔なら、それで落ち込んでいたかもしれません。
でも今は、その時間にも意味があると思えるようになりました。
相談していただけるということは、少なくとも「この人なら話してもいい」と思っていただけているということ。
その信頼があるからこそ、本音が出てくるのだと思います。
その場で仕事にならなくても、数か月後に「そういえば相談していた件だけど」と連絡をいただくことがあります。
一年後に「ホームページをお願いしたい」と声を掛けていただくこともあります。
だから最近は、焦って提案することをやめました。
まずは話を聞く。
一緒に整理する。
自分では解決できないことなら、信頼できる専門家をご紹介する。
それがお客様にとって一番良い答えなら、それでいいと思っています。
59歳になって思うのは、仕事は「売るもの」ではなく、「任せてもいい」と思っていただいた結果としていただくものなのかもしれませんね。
だから今日も営業に向かいます。
きっとまた、仕事の話より、相談の時間の方が長くなるんでしょうね。
でも、それが今の僕の営業なんだと思っています。
