連載|地方企業のリアルIT相談室 第31回
AIエージェントというスタッフを雇ってみた。
最近、お客様からよく聞かれる。
「結局どのAIがいいの?」
ChatGPTなのか。
Geminiなのか。
Claudeなのか。
Grokなのか。
最近はAIエージェントなんて言葉もよく聞くようになった。
正直なところ、僕も最初はよく分からなかった。
でも仕事で使う以上、触ってみないと分からない。
だから実際にいろいろ使ってみた。
すると面白いことに気が付いた。
AIってソフトウェアというより、スタッフに近い。
ChatGPTは何でもそこそこ出来る。
Geminiは調べ物が得意だ。
Claudeは文章を丁寧にまとめる。
Grokは時々空気を読まずに面白いことを言う。
それぞれ得意なことも違う。
性格も違う。
最初はそんな違いを楽しんでいた。
でも使い続けていると、もっと面白いことに気が付く。
知ったかぶりをする。
分からないのに自信満々で答える。
勝手に話を広げる。
頼んでもいないことを始める。
そして時々、妄想が暴走する。
存在しない機能。
存在しない会社。
存在しない資料。
それっぽく説明するから余計にややこしい。
最初の頃は僕も何度か騙された。
「おお、そんな機能あるのか。」
と思って調べたら存在しなかった。
今ではだいぶ慣れたけど、それでも時々やられる。
でも、ある時ふと思った。
これ、現実の会社とそんなに変わらんなと。
新人は経験不足で勘違いする。
ベテランは思い込みで話を進める。
営業は少し話を大きくする。
技術者は細かいことにこだわる。
みんな真面目にやっているんだけど、時々ズレる。
AIも同じだ。
優秀なんだけど完璧ではない。
だから確認が必要になる。
方向修正も必要になる。
時には全部やり直しになる。
結局のところ、AIを使う能力よりも、AIを管理する能力の方が大事なのかもしれない。
指示を出す。
途中で確認する。
間違えたら修正する。
最後は自分で責任を持つ。
これって経営者や管理職が普段やっていることと同じだ。
最近はAIが仕事を奪うという話もよく聞く。
確かに無くなる仕事もあると思う。
でも実際に毎日使っていると少し違う景色が見えてくる。
AIが増えたというより、新しいスタッフが増えた感覚に近い。
しかも24時間働く。
文句も言わない。
月額料金はかかるが給与は要らない。
ただし、時々とんでもないことを言う。
だから放置は出来ない。
結局、人間の仕事は残る。
むしろ管理する仕事は増えるかもしれない。
AIの話をしているはずなのに、最後は組織の話になる。
最近はそんなことばかり考えている。
ITの仕事をしているはずなんだけど、不思議なもんだなと思う。
さてと、今日も現場に行くかな。
どのエージェント連れて行こうかな。
