連載|地方企業のリアルIT相談室 第58回

AIを使うことが目的になってない?

AIを使うなら、夢を実現するところまでやってほしい

昨日もAIを触ってた。

最近は朝起きてもAI、仕事中もAI、寝る前にもAI。

ちょっと試すだけのつもりが、気づけば何時間も経っている。

仕事なのか趣味なのか、自分でもよく分からなくなってきた(笑)。

でね、話は少し脱線するけど、AnthropicのSonnet 5とWordPressの開発環境を組み合わせた仕組みがすごい。

作りたいページや機能を伝えると、AIがコードを書いて、ファイルを作って、動きを確認して、うまくいかなければ修正していく。

WordPressのサイトが、どんどん出来上がっていく。

もちろん、放っておけば完璧なものができるわけじゃない。

変なところを触るし、頼んでいないことまでやるし、さっき直したところをまた壊したりもする。

それでも正直、

ここまで来たか。

と思った。

僕は長いこと、ホームページやシステムを作る仕事に関わってきた。

昔はページを一枚作るだけでも、画像を切って、HTMLを書いて、CSSを調整して、ブラウザで何度も確認していた。

WordPressが出てきた時だって、随分便利になったと思った。

それが今は、作りたいものを伝えると、AIが作業の手順まで考えて動き始める。

数年後にはどうなるんだろう、なんて話じゃない。

数か月後でもない。

数週間、下手をすると数日で景色が変わる。

先週できなかったことが、今週には普通にできるようになっている。

本当にそんな速さで進化している。

だから僕は、AIを否定するつもりなんて全くない。

むしろ面白くて仕方がない。

もっと進化してほしいし、できることなら、その進化を一番近いところで見ていたい。

ただね。

最近、AIを使っているというだけで、すっかりその気になっている人も増えたように思う。

AIで文章を作りました。

AIで画像を作りました。

AIで動画を作りました。

AIを使えば簡単に稼げます。

うん。

それで?

と思う。

AIを使ったこと自体は、もう自慢にならなくなる。

たぶん、すぐに当たり前になる。

僕が聞きたいのは、AIを使ったという話じゃない。

AIを使って、会社がどう変わったのか。

売上は伸びたのか。

利益は残ったのか。

仕事はどれだけ速くなったのか。

新しい商品やサービスは生まれたのか。

お客様は本当に喜んだのか。

そこが知りたい。

AIを使いこなしていると言うなら、誰が見ても分かるくらいの結果を出してほしい。

作業時間が半分になったでもいい。

今まで三人必要だった仕事が、一人でできるようになったでもいい。

売上が倍になったでもいい。

今まで断っていた仕事を受けられるようになったでもいい。

小さな会社が、大きな会社と同じ土俵で勝負できるようになったでもいい。

それなら、すごいと思う。

AIを使って投稿を大量に作って、バズった。

再生回数が増えた。

フォロワーが増えた。

それも結果なのかもしれない。

でも、数字を取るために話を極端にしたり、確認していない情報をもっともらしく流したりするのは違う。

それを信じて動く人もいる。

お金を使ってしまう人もいる。

仕事や人生の判断を間違える人だって出てくる。

発信した本人は数字が伸びて喜んでいるかもしれない。

でも、その裏で誰かが不幸になっているなら、それをAI活用と呼んでいいのかなと思う。

かといって、僕はAIを使う人を減らしたいわけじゃない。

逆なんだよね。

もっと使ってほしい。

中途半端に使うんじゃなくて、とことん向き合ってほしい。

AIがあるから、今まで一人では無理だったことにも挑戦できる。

お金がないからできなかった。

人がいないからできなかった。

地方だから無理だった。

小さな会社だから相手にされなかった。

そんな壁を、AIなら少しずつ壊せるかもしれない。

僕自身も、そう思って毎日触っている。

楽をして昼寝するためじゃない。

AIに全部仕事をやらせて、自分は何もしなくても儲かる仕組みを作りたいわけでもない。

今まで自分一人ではできなかった仕事をしたい。

頭の中にあるものを、ちゃんと形にしたい。

お客様に、これまでより良いものを出したい。

まだ諦めていない夢もある。

それを実現できる可能性があるなら、僕はAIととことん向き合いたい。

それとね。

一番気になっているのは、子どもたちや若い人たちのこと。

生まれた時からスマートフォンがあって、これからはAIがいることも当たり前になる。

分からないことがあれば、AIに聞けば答えてくれる。

宿題も、作文も、プログラムも手伝ってくれる。

便利だと思う。

僕だって、子どもの頃にこんなものがあったら、夢中になって使っていたと思う。

でも、答えが簡単に出るからといって、考えることまでやめてほしくない。

AIが出した答えを、そのまま信じる人にもなってほしくない。

なぜだろう。

本当かな。

自分ならどうするだろう。

そこは考え続けてほしい。

そして何より、夢までAIに考えてもらわないでほしい。

何を作りたいのか。

誰を喜ばせたいのか。

どんな仕事をしたいのか。

どんな大人になりたいのか。

それは自分で考えていい。

大きすぎてもいい。

笑われてもいい。

今の自分には無理そうでもいい。

そこにAIを使えばいい。

AIを使ったから、すごいんじゃない。

AIを使って、何を実現したのか。

結局、見られるのはそこだと思う。

まあ、そんな偉そうなことを言いながら、昨日もAIにWordPressを変なところまで触られて、

「AIって、ばーか」

って言って自分で直したけどね(笑)。