岐阜県でスマート経営アドバイザーを委嘱され、日々地元企業の経営やWeb運用の相談を受けています。
現場で感じるのは、「選ばれる会社」には必ず“共感”があるということ。
先日も、見積もりも条件も同じ2社を比較したお客様が、最後のひと言でA社を選びました。
その理由は「この会社の考え方に共感できたから」。価格や機能よりも先に、“人”や“理念”が選ばれる時代です。
なぜ今、“共感”が決め手になるのか
- AEO時代の意思決定:ユーザーは「検索→比較」から「答え→納得」へ。理屈より先に“腹落ち”が求められる。
- SNSの常態化:商品より先に「人・姿勢・物語」に触れる機会が増え、価値観の一致が購入や応募を後押し。
- コモディティ化:性能・機能で差がつきにくいほど、“理念・態度・現場のふるまい”が差になる。
採用における“共感”の威力
最近は、求人票を出してもなかなか人が集まらないという声をよく聞きます。
しかし、理念や日常の取り組みをしっかり発信している企業には、「この会社で働きたい」と価値観でマッチした応募者が来ています。
条件だけで選ぶ応募者より、共感で集まった人材のほうが定着率・成長スピードが高いのは現場で何度も見てきた事実です。
“共感”は作れる――3つの要素
- 姿勢(ポリシー):何を大切にし、何はしないのか。短い言葉で明文化。
- 証拠(エビデンス):その姿勢が現場でどう現れているか。工程写真、対応ログ、失敗の学びまで。
- 継続(リズム):更新の頻度とフォーマットを固定化。毎週・毎月などリズムのある発信。
現場で効いた“共感設計”の型(岐阜・愛知の事例から)
1)5分で読める「仕事の流儀」固定記事
私が関わったある製造業では、社長が「こういう時はこう判断する」を3つだけ言語化して公開。
採用応募時にそのページを見た求職者から、「この考え方に共感した」と面接で言われるようになりました。
2)ミニルポ形式の実績公開
写真3枚+100~150字で「依頼背景→対応→結果→お客様の一言」を記録。
営業だけでなく、採用面接時にも「現場の雰囲気がわかる」と好評。
3)失敗からの学び公開
再発防止メモを匿名化して公開。誠実さは最大の共感装置であり、「この姿勢なら一緒に働きたい」と思わせる要因に。
社内にWeb担当がいなくても回る“共感運用”ワークフロー
- 週次15分の素材集め(現場写真・短文メモ・お客様や社員の一言)
- 編集テンプレに当て込み(実績カード、学びカード、流儀カード)
- SNS→Webの同時更新(見出し・写真は共通、本文はWebで深掘り)
- 月次でベスト3を固定ページへ昇格(資産化)
“共感”の伝わり方を数値で確かめる
- 滞在時間・離脱率:流儀/実績ページでの滞在が長いほど、問い合わせや応募率が上がる傾向。
- 直帰→再訪:SNS経由での再訪が増えているか。
- 応募時の志望動機:「会社の考え方に共感した」というキーワードの出現率。
結論:“共感”は偶然ではなく設計できる。姿勢を言語化し、証拠を見せ、リズムで積み上げる――それが2025年に選ばれる会社の条件です。
ご相談ください
社内にWeb担当がいなくても大丈夫です。
「共感設計テンプレ(流儀・実績・学び)」と、週次の編集運用までセットで伴走します。
まずは、貴社の“姿勢”と言葉の棚卸しから始めましょう。