岐阜・名古屋で中小企業のWeb改善をお手伝いしている、売れるITサービス社 代表の玉田です。
ここ数回の記事では、AIでの量産、SNS運用、広告出稿に頼りすぎて失敗しやすいポイントを整理しました。
今日はその続きです。
現場では「量産もSNSも広告もやったけど伸びない」という段階を経て、
いよいよ公式サイトの“見た目と導線”を直す――つまりリニューアルに踏み込むケースが増えています。
派手さではなく、読みやすさと迷わなさ。今回は、私が実務でどう進めているかを率直に書きます。
最初の5分でわかる“もったいないサイン”
打ち合わせではまず、スマホでトップを拝見します。
小さすぎる文字、詰まった行間、タップしづらいボタン、写真の色味が実物と違う――この組み合わせは致命的です。
サイトは営業の第一印象。入口で損をすると、どれだけ記事を量産しても、広告で流入させても、出口(問い合わせ・予約)までたどり着きません。
- 「何の会社か」が3秒で伝わらない
- スクロールしても「次に何をすればいいか」が見えない
- スマホでフォーム入力が面倒(離脱)
よくある“二つの壁”:高額見積で停止/自力で迷走
一つ目は「見積が想定以上に高額で止まる」。フルリニューアルの見積は範囲が広くなりがちで、予算と釣り合いません。
二つ目は「自分たちでやってみたけれど成果が出ない」。テーマ変更やプラグイン追加だけでは、情報設計・導線・写真基準が揃わず、時間だけが消えていきます。
ここで必要なのは、全部やり直さない決断。優先順位を決め、段階的に直すこと。そして、伴走できるパートナー/コンサルタントを見つけること。内製と外注をまぜて進めるのが、結局いちばん速いです。
まず直すのは“ここ”だけ:3つの要
- ファーストビューの再設計:提供価値を短い一文+1枚の写真で示し、同じ画面にCTA(問い合わせ・予約・資料)を置く。
- スマホ可読性:本文16–18px/行間1.9以上。ボタンは導入・中盤・終盤に3回。タップ間隔を十分に。
- 写真と言葉の一致:実物と同じ色味、視点の高さ(目線)、水平。キャプションで“何を見せたいか”を明確に。
この3点が整うだけで、直帰率とフォーム到達率は目に見えて変わります。AI記事やSNS流入が初めて成果に変わる土台ができます。
「なぜ見積は高くなるのか?」を分解する
高額化の多くは、範囲が曖昧なまま一式で頼むことに起因します。
内訳を仕分け内製するか、外注するかを考えるだけで、費用はかなり下がります。
項目 | 検討内容 | 実際の作業 |
---|---|---|
情報設計 | 誰に何を届けるか、ページ構成、導線 | 骨子は自社で叩き台を作る |
デザイン基盤 | タイポ・余白・コンポーネント一式 | ここは外注(使い回せる資産化) |
ページ制作 | テンプレ適用、文言配置、画像最適化 | 中核3ページは外注、以降は内製 |
写真/図解 | 撮影・レタッチ・図の統一ルール | 撮影は最小限、図はテンプレ化 |
移行・計測 | 301設計、計測タグ再配線、速度改善 | 外注とチェックリストで短期決着 |
段階的リニューアルの設計図(私のやり方)
私はいつも、“今いちばん売上に近い画面”から先に直します。全部やろうとして止まらないための、現実的な順番です。
- フェーズ1:トップ/サービス(商品)/問い合わせの3ページだけを刷新。ファーストビュー・導線・フォームを先に仕上げる。
- フェーズ2:実績・お客様の声・FAQをテンプレで量産し、信頼の“証拠”を厚くする。
- フェーズ3:採用・会社情報など、信頼補強の周辺ページを整える。
ここまでで“営業できるサイト”の背骨が立ちます。細部の装飾より、読めること・迷わないこと・押せることを優先します。
移行前の最終チェック(ここで転ばない)
- 旧→新URLの301リダイレクト表を準備(ExcelでOK)
- 計測タグとコンバージョン設定を再配線(GA4/広告/ヒートマップ)
- フォームの実地テスト:PC/iPhone/Android、キャリアメール可否
- 速度の要所:メイン画像の遅延読込、不要JSの整理、画像の適正サイズ
- OGP・ファビコン・404/500ページ、地図・電話・営業時間の最終確認
体制づくり:内製×外注の“よい分担”
伴走パートナーの仕事は「判断の質」と「段取り」。
社内の仕事は「継続の力」。
この二つが噛み合うと、小さく速く回る運用になります。
外注(パートナー) | 社内(内製) |
---|---|
情報設計レビュー/導線設計/デザイン基盤 | 原稿整備/写真選定/事例・FAQの追加 |
移行・計測の設計と初期設定 | 更新運用/効果の共有/小改修の意思決定 |
“止まりそうな所”に先回りして解決 | 現場の声を吸い上げ、改善ネタに繋ぐ |
ご相談ください
デザイン刷新は飾りではありません。
信頼を回復し、迷わず行動できる導線をつくることが必須です。
派手さより、読みやすさ・迷わなさ・押しやすさ。
ここを先に固めれば、AI記事も広告・SNSの流入も、ちゃんと成果に変わります。
「見積が高くて止まっている」「自分でやってみたが成果が出ない」――そんな時は、段階的リニューアル+伴走がいちばん現実的です。
既存のWordPressを活かすか、必要に応じて基盤を見直すか。
岐阜・名古屋の中小企業に合わせて、止まらない進め方を一緒に設計します。
無料診断やっていますので活用ください。