連載|地方企業のリアルIT相談室
第67回
風が変わったことに、気づいていますか
立秋を過ぎて二日。
相変わらず暑いです。
昼間に外へ出れば、とても秋なんて言えるような気温じゃありません。
でも、不思議なもので。
朝や夕方に外へ出たとき、ほんの少し風が変わったように感じることがあります。
気温を測ったわけでもありません。
何かが急に変わったわけでもありません。
それでも、「あれ?」と思う。
僕は、こういう小さな変化って結構大事だと思っています。
ITの仕事をしていても、同じようなことを感じるからです。
「これからAIの時代になる」ではない
「これからAIの時代になる」
もう、この言葉にも少し違和感があります。
でも、ある日突然会社の中にAIが入ってきて、仕事が全部変わったわけではありません。
メールを書く時間が少し短くなった。
資料を作るときの最初の一歩が早くなった。
分からないことを調べる方法が変わった。
今まで人に頼んでいたことを、自分でできるようになった。
一つひとつを見れば、小さな変化です。
でも一年前と比べてみると、仕事のやり方は結構変わっています。
季節と同じで、変化は静かに進む
季節と同じなんですよね。
「今日から秋です」
そう言われても、景色は昨日とほとんど変わらない。
それでも季節は動いている。
そして、気が付いた頃には蝉の声が聞こえなくなり、夕方が早くなり、長袖を着るようになっている。
仕事の変化も、たぶん同じです。
全部変える必要はない
AIを全部導入する必要なんてありません。
新しいシステムが出るたびに乗り換える必要もありません。
でも、
「なんとなく風が変わってきたな」
それには気付いていた方がいい。
その感覚があれば、準備できます。
自分たちの仕事なら何が変わりそうなのか。
何を残した方がいいのか。
何なら機械に任せてもいいのか。
そして、人がやった方がいいことは何なのか。
僕が最近、お客様と一緒に考えているのも、結局はそんなことです。
大改革じゃない。
まず、風向きを見る。
そして必要なら、少しだけ進む方向を変える。
風向きを見ておく
立秋を過ぎても、まだまだ暑い日は続きます。
でも、季節はもう次へ向かっています。
仕事も同じです。
大きな音を立てて変わるものばかりじゃありません。
静かに変わっていくものほど、気付いたときにはずいぶん遠くまで進んでいる。
だから僕は、時々立ち止まって確かめたいと思っています。
風が変わったことに、
自分はちゃんと気付いているか。
たぶん、それくらいがちょうどいい。
