連載|地方企業のリアルIT相談室 第41回
AIを使うことより、AIを育てること。
最近、AIで作った企画書や提案書、デザイン、動画を見る機会が増えました。
以前なら何日もかかっていた作業が、今では数分で形になります。
これは本当にすごいことです。
もちろん、僕も毎日AIを使っています。
いや、「使う」というより「使い倒している」と言った方が近いかもしれません。
ただ、僕の使い方は少し違います。
AIが最初に出してきた文章を、そのまま使うことはほとんどありません。
「ここは違う。」
「もっと伝わる言い方はないかな。」
「この表現は僕じゃない。」
「情報が多い。」
「もう一回。」
そんなやり取りを何度も繰り返します。
たぶん、AIからしたら「またダメ出しか…」と思っているかもしれません(笑)。
でも、その時間こそが一番大切だと思っています。
AIは下書きを作るのが本当に上手です。
でも、お客様に届けるものは下書きでは困ります。
相手に伝わるか。
会社らしさが出ているか。
読みやすい流れになっているか。
余分な言葉はないか。
そこまで見直して、ようやく「僕の仕事」になります。
先日も、AIで作った資料を見る機会がありました。
文章も整っているし、見た目も悪くありません。
でも、どこか伝わってこない。
そのとき改めて思ったんです。
AIで作ったことが評価される時代ではなく、AIで作ったものを、どこまで磨き上げられるかが評価される時代になったんだな、と。
最近は「ChatGPTを使っています」「動画生成AIを使っています」という話をよく耳にします。
でも、それだけでは仕事になりません。
昔もPowerPointやPhotoshopが使えるだけでは評価されませんでした。
道具を使えることと、成果を出せることは違います。
AIも同じです。
AIが作ったものを、そのまま提出する人。
AIと何度も対話を繰り返し、自分の考えを加えながら仕上げる人。
この差は、これからますます大きくなっていくと思います。
だから僕は、これからもAIに何度でも赤を入れます。
納得できるまでやり直します。
その時間は遠回りではありません。
最後まで責任を持って仕上げるために必要な時間です。
AIの時代だからこそ、最後に責任を持つのは人。
そして、そのひと手間を惜しまない人の価値は、これからもっと大きくなる。
そんなことを、最近の現場で感じています。
だから今日も現場へ向かいます。
