岐阜県でスマート経営アドバイザーを委嘱いただいている、売れるITサービス社 代表の玉田です。
朝晩の空気がすっと軽くなり、田んぼも色を変えました。季節が入れ替わるタイミングは、企業にとっても気持ちを整え直す良い節目です。
今朝は、朔日参りとして氏神様にお参りしてきました。鳥居をくぐりながら「上期を無事に終えられたことへの感謝」と「下期の実り」を心の中で誓うと、不思議と背筋が伸びるような気持ちになりました。
今日はその流れで、上期の反省をどう“下期の一手”に変えていくか、現場での実感を交えて綴ってみます。

「集客はできているのに、成果が伸びない」――上期の現場感

この半年、岐阜・名古屋・三重北部の企業さまから共通して聞こえてきたのは、「SNSも広告も動いているのに、公式サイトからの成果が伸びない」という声でした。
打合せ机の上には、広告の管理画面やSNSのインサイトの紙が重なっているのに、実際の問い合わせは目標に届かない。
よく見ると、入口としてのSNSや広告は元気でも、受け皿である公式サイトが季節外れの展示のまま止まっている――そんな構図です。

たとえば、トップページの第一ボタンが「会社概要」になっていたり、問い合わせフォームに十数項目が並び、途中で離脱されてしまう。
自動返信メールの文面に“返信が届かない時の対処”が書かれておらず、機会損失がこっそり積み上がる。
どれも派手さはありませんが、成果の蛇口を少しずつ絞ってしまう“静かなボトルネック”です。

下期の最初の一手は「迷いを一つ減らす」こと

下期のスタートダッシュで大事にしたいのは、機能を増やすことではなく、迷いを減らすこと。
トップのファーストビューに据える行動をひとつ決めるだけで、サイト全体の呼吸が整います。
無料相談の予約でも、来店の電話でも、資料請求でも構いません。
大切なのは、「何をしてほしいか」をはっきり言葉にすること。
スマホでの閲覧が多い業種なら、親指の動きと視線の流れに合わせて、下部固定の電話ボタンや予約ボタンを置くと、体感で変化が出ます。

もうひとつ、フォームは勇気を出して“軽く”しましょう。
会社名・氏名・連絡先の三点で十分なケースは多い。細かい要件はやり取りの中で詰めればいい。
送信完了ページには「返信が届かないときの対処」を一文添える。
こうした小さな配慮が、目に見えない不安を取り除きます。

数字は三つだけ見る――重くしない運用

運用を続けるコツは、計測を欲張らないこと。
私はいつも、トップから問い合わせへの遷移問い合わせページの到達と送信、そして入口(SNS・広告・マップ)から送信までの比率の三つだけに絞って見ます。
GA4の画面を開いて、悪い箇所が一目で分かったら、翌週に手を打つ。
これを繰り返すと、グラフの傾きはゆっくりでも、確実に上向きます。

大規模なリニューアルも時には必要ですが、半年スパンの“下期”で効くのは、毎週一箇所の小改良です。
ボタン文言を変える、導線を折り返しの前に出す、実績写真を一枚追加する――小さな改善を積むほど、次の小さな改善が見えてきます。

年末に間に合わせる“前倒し”の習慣

年末の繁忙期に向けて、10月のうちに“素案でも公開する”という習慣をつけておくと、後が楽になります。
ギフトやキャンペーンの下層ページは一度骨組みだけ出しておき、写真や価格は追って差し替える。
営業時間や休業案内も、決まっている範囲から先に掲出する。
検索やSNSから来たお客さまに、「準備が進んでいる安心感」を渡せます。

そして、記事や事例は“重くしない”。
写真一枚に100〜150字の本文でも十分です。
積み上げると、サイト全体の“現在進行形”が伝わる。
アルゴリズムがどう変わっても、最後に効いてくるのは、この地味な積み重ねです。

体制を整える――「誰が、いつ、どうやって」

上期の反省で見落とされがちなのが、体制の話です。
更新が止まる理由の多くは、技術ではなく段取りにあります。
担当者を決め、締切を決め、公開の手順をテンプレート化する。
外注と内製の線引きも、このタイミングで一度すっきりさせましょう。
写真撮影は社内、原稿の赤入れは社外、最終公開は社内――というように、役割がはっきりすると、更新が“止まりにくい仕組み”になります。

下期は“Webサイト改善のチャンス”

上期の反省は、失敗探しではありません。
迷いを減らすためのヒント集です。
入口を賑やかにするほど、受け皿と体制の弱さは露わになります。
だからこそ、今はチャンス。
トップで促したい行動をひとつに決め、フォームを軽くし、数字を三つだけ見ながら、毎週小さく前進する。
半年後のグラフは、きっと静かに右肩へと傾いているはずです。

無料相談、10月も続けます

「どこから直せばいい?」というところから一緒に始めましょう。30分で棚卸しし、翌週の一手まで落とし込みます。
岐阜・名古屋・三重北部の中小企業さま、気軽に声をかけてください。

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売れるITサービス社(関市)/外部IT担当・CMS運用・導線改善の伴走支援。
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